私たちが解決したいこと

まず何よりも先に、私たちの問題意識を共有させてください。
私たちは、このプロジェクトを立ち上げるにあたり、以下の3つの課題を解決したいと考えています。

①放課後等デイサービスの不足
八王子市には、60を超える放課後デイサービス(令和3年7月時点)※1があります。しかし、近年放課後デイサービスを利用する子どもたちの割合が増加している※2こともあり、「なかなか放課後デイサービスを利用できない」「放課後デイサービスに入れない」といった方も少なくありません。

八王子市も放課後デイサービスの事業所を増やす取り組みを行ってはいますが、その数はまだまだ追いついていない、というのが現状のようです。そうした状況の中、「子どもたちが放課後の時間を楽しく・笑顔で過ごせる場所」を作るべく、今回の放課後デイサービス『エスタディオ』の設立プロジェクトがスタートしました。

※1 参照:https://www.city.hachioji.tokyo.jp/kurashi/welfare/005/008/001/p004315_d/fil/houdei.pdf

※2 参照:https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/000801033.pdf

➁単なる「楽しい放課後デイサービス」からの脱却
リタリコが行った調査※3によれば、発達障害を持つお子さんをもつご家庭が放課後デイサービスを選ぶ際の体験談として、「療育なのに学童のように遊びがメインになっているところは通わせなかった」「見学に行くと、ただ遊ばせるだけやアニメを見せるだけの施設もあった」という意見が複数見られました。こうした声は私たちがヒアリングや調査を重ねた中でも、実際に耳にすることが多々あります。

そのためエスタディオでは、ただ楽しいだけの放課後デイサービスではなく、スポーツ(運動療法)を通して子どもたちに身体を動かすことの大切さ・面白さを伝え、“効果を実感してもらうこと“を重視します。たとえば、一人ひとりに合ったオリジナルプログラムを用意し、子どもたち自身が持つ「らしさ」や「個性」にフォーカス。出来た!という喜びの瞬間を共有することで、自己肯定感(ココロ)も育てていきます。

※3 参照:https://life.litalico.jp/hattatsu/mailmag/110/

③転んだ時に手が出ない!基礎体力が低下している子どもたちへの危機感
長年スポーツ指導に携わってきましたが、最近の子どもたちは、転んだときに手が出ずに顔から落ちてしまい、結果的に大けがに繋がってしまう、というケースが少なくありません。実際、スポーツ庁が行っている「令和3年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査」※4では、コロナの影響で学校において体力向上の機会が減少し、令和元年度に比べて体力合計点が小・中学生共に低下。その一方で学習以外のスクリーンタイムは視聴時間が伸びており、ますます身体を動かす機会が減っているのが現実です。

しかし身体を動かすことは、体力の向上だけでなく、ストレスの解消やリフレッシュ、心の安定にもつながります。さらに、身体を正しく使えるようになれば、ケガや事故に遭う危険・リスクを大幅に軽減することが可能。もちろん、成長の度合いは人それぞれですから、周りと比べる必要はありません。個々の成長に寄り添いゆっくりと、でも着実に「昨日より今日、今日より明日」とステップを踏んでいけるように、スポーツのプロフェッショナルや、柔道整復師の資格を持つスタッフが、強力に身体機能の向上をバックアップしていきます。

※4 参照:https://www.mext.go.jp/sports/content/20211222-spt_sseisaku02-000019583_111.pdf

●エスタディオの目玉/オーダーメイドの運動療法

目指すのは、機能訓練+運動+楽しさ=笑顔!

子ども一人ひとりの運動機能の弱い(不安)な部分にアプローチした遊びを取り入れたコーディネーショントレーニング運動神経を鍛える)により、身体の様々な部分を使い、連動させることによって総合的な身体の使い方を習得します。

トレーニングは、国家資格である柔道整復師や教員免許(体育)を持つトレーナー:伊藤琢磨を中心としたスタッフが担当!子ども 1 人の力で日常生活・社会生活を送れるよう ADL・QOL の向上をサポートします。

具体的なプログラムの目標・手段・目的は以下の通りです。

※ADL(日常生活動作) ここでは IADL(手段的日常生活動作)も含みます。

ADL→食事・移動・排泄・入浴・更衣など人間らしい生活を送るうえで基本的な動作

IADL→掃除・洗濯・料理・買い物・電話・金銭管理など判断力が求められるもの